こちらのページを開いていただきありがとうございます。
勝手に海外秘境コンシェルジュのヨタ比古と申します。
旅行先でお困りの方や、ちょっと変わった観光地に行ってみたいと言う方向けに、今まで訪れたおすすめの国と観光地についてご紹介させていただきたいと思います。
今回はスロバキア共和国にあるスピシュ城(スピシュスキー城)です。
皆様はスロバキアと聞いてあまり馴染みのない国かもしれませんね。
オーストリアの北東側に位置する人口545万人、日本の7分の1ほどの面積の共和制国家です。
私が訪れたのは2017年7月上旬にオーストリアのウィーンとスピシュ城のあるジェフラと隣接してるスピシュスケー・ポドフラジェのみでした。
首都のブラチスラバでは、街を歩くことはなく、乗り換え程度です。
概要

スピシュ城(スピシュスキー城)は、12世紀に建設された中欧の中でも最大級を誇る城です。
1780年に火災に遭ってからは廃墟と化しています。
こちらの城はよく「天空の城ラピュタのモデルになったと言われる」と書かれることが多いのですが、本当かどうかはわかりませんが、それほど幻想的なお城なのは確かです。
スピシュ城に行こうと思ったきっかけは、海外旅行の行き先を決める際に、ネットで「世界遺産」と入力し画像を流し見していた時にスピシュ城の画像が目に止まったことです。
当時は旅行先ランキングとかで出てくるような国ばかり訪れていたなかで、少しマイナーな国に行ってみたいと思っていた矢先に、草原と小高い丘の上にたたずむ廃城というRPGの世界のような写真に惹かれて行くことに決めました。
スピシュ城のおすすめポイント

丘の入り口からの絶景
なんと言っても入り口からの光景です。
旅行前に画像検索で見ていた光景と同じはずなのに、想像以上に感動してしまいました。
訪れたのが7月初旬だったので緑も青々として、石でできた廃城の灰色を引き立たせているようで、やはり現地に行くことでしかわからない迫力や質感、匂いが鮮明に記憶されるのを感じました。
無事にこの城に辿り着けるかという不安や長旅の苦労があったからとは関係なく、心の底から来てよかったと思い、夢中で写真を撮っていました。

夜間はライトアップされ、とても幻想的に見えるため、ライトアップもみたいと言う方は是非、スピシュ城周辺の宿に宿泊することをおすすめします。

レトロな廃城から見下ろす景色
城の中から見下ろす景色も絶景です。
周りに余計な建物がないので、見下ろすと一面の草原から城下町までよく見えます。

これだけ見渡せると、当時は敵の侵略もすぐわかるだろうな〜とか考えたりしながら城の中にある当時を再現した大砲や槍、甲冑など、歴史を感じさせるものを時間を忘れて見てまわりました。

人混みがない世界遺産
他の国の都市部にある世界遺産は観光客でどうしてもいっぱいになりがちです。
しかし、スピシュ城はスロバキアの首都ブラチスラバから電車で6時間、そして最寄駅から10kmほど距離があるので観光客の姿は多くありません。
私が行った時は観光客が私以外に5組程でした。
たまには人で混雑した世界遺産を見るのではなく、ゆっくりお落ち着いて見てまわるのはいかがでしょうか。
注意点

もし皆様がスピシュ城に訪れて場内を見学したいとお考えであれば、休業期間にお気をつけください。
期間は順次変更する可能性がありますので、あくまで参考程度でお願いします。
休業期間:11月〜3月
営業時間と料金

営業期間:4月〜9月
営業時間:09:00〜16:00
料金:城上 基本入場料 8EUR
学生、高齢者 6EUR
子供 4EUR
中庭と下庭 基本入場料 6EUR
学生、高齢者、子供 4EUR
夜間ツアー 基本入場料 10EUR
※料金についても当時の情報ですので、あくまで参考でお願いします。
おすすめ宿泊エリア

スピシュ城に訪れる方の多くはコシツェやレヴォチャで泊まり、日帰りで観光に来ると宿の方に聞きました。
しかし、スピシュ城近くの宿に泊まればゆっくりと幻想的なライトアップや朝日に照らされたスピシュ城も見ることができるのでおすすめです。
アクセス

私はオーストリアのウィーンからスピシュ城に向かいました。
結論から言うと、なんとか辿り着くことができました。
所要時間は9時間程度。
オーストリアのウィーン
↓
スロバキアのブラチスラバ
↓
スピシュスケー・ウラヒ
↓ 10km
スピシュ城
と言うルートで、途中2回ほど乗り継ぎをしました。
最初、旅行に行くと決めた時にネットでウィーン〜スピシュ城までの公共交通機関があるか調べましたが、どこにも書いてありませんでした。
基本的にはチェコのプラハからスピシュ城近くの都市へは鉄道で行くパターンが多く、どのサイトを調べてもウィーンからのルートがわからないため、最終的には『なんとかなるでしょ』の精神で城の近くに宿だけ予約することにしました。
今から考えると無計画にも程があると思いますが、当時はそれでも行ってみたいという気持ちが勝っていました。
初日にウィーンで1泊し、次の日の朝一で駅に向かい、カタコトの英語で駅員に「ここに行きたいのですが、行けますか?」と地球の歩き方の写真が載ったページを指差し聞くも「わからない」と言われ出鼻をくじかれる始末。
それでも諦めきれず「それならどこまで行けますか?」と聞くと、「スロバキアの首都ブラチスラバなら行ける」と言われ、言われるがまま切符を買い、着いたブラチスラバの駅員にも同じように繰り返し、2回の乗り換えの後、無事に最寄駅のスピシュスケー・ウラヒ(SpisskeVlachy)に辿り着くことができました。
そして駅から城までの距離をGoogle mapで調べると10kmほどあり、バス停と思われる時刻表を探して見てみると2時間おきにしかバスはなく、ちょうど出たばかりでまたまた途方に暮れることに……
仕方がなく、他の交通機関があるか近くのコンビニのようなお店で聞くも、首都のブラチスラバでなんとか通じていた英語が通じず、みんなドイツ語しか話せないということに驚きました。
なんとか身振り手振りでコミュニケーションを取ると、結局「タクシーもないのでバスを待つしかない」と言われました。
それなら思い切って歩いてみようと思い、でかいキャリーケースを引きずり、宿を目指すことにしました。

歩く道は地方特有の自然に囲まれた、街頭も家もない道が延々と続いており、知らない土地を歩いていく、映画『スタンドバイミー』のような幼少期の冒険心でワクワクしていたこともあり、最初は気楽に考えていました。
しかし、実際はなかなか時間がかかり、すこし日も落ち始めたので「急いで宿に向かわないと」と焦っていた時に、後ろから来た車の運転手に「乗ってかないか?」声をかけられました。
正直、異国の地での一人旅行なのですごく警戒をしましたが、話しているドイツ語をなんとか聞き取っているうちに、さっきまでいたお店の店員がこの運転手に「アジア人が交通手段を探していた」と伝えてくれたみたいで、声をかけてくれたとわかり、ヘトヘトだったこともあり好意に甘えさせていただきました。
そして最終的に宿まで送っていただき、なんとか到着することができました。
まとめ

今回、私が訪れたのはスロバキア共和国のなかでも東に位置するスピシュ城周辺エリアだけでしたが、質問した駅員の方もお店の店員の方も運転手の方も優しくしていただけて非常に楽しく観光できました。
スピシュ城についても、ウィーンからの移動で大変なこともありましたが、草原の丘の上にある古城といったゼルダの伝説に出てきそうなファンタジーな光景に興味があるという方は是非、訪れてみることをおすすめします!
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