ストックホールデムってどんなゲーム?

このゲームでは、プレイヤーは投資家となり、企業の経営情報を手に入れ、株価を操作して大富豪を目指すゲームです。
これだと想像できないと思いますので、もう少し詳しく説明しますと、株式の売買をしながら、会社それぞれにプレイヤーが情報となるカードを置いていき、ポーカーの役を作って株価を操作するというものです。
商品名からわかるようにStock(株式) hold’em(ポーカーのテキサスホールデムからの引用)と、他のボードゲームとは違ったオリジナル性のあるゲームとなります。
お子様とプレイするというよりも、大人同士の深い読み合いを楽しみたい方向けではありますが、その分やり込めばやりこむほど面白くなる、間違いなくおすすめのゲームです。
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名称:ストックホールデム
プレイ人数:3~6人(おすすめは4人以上)
プレイ時間:40分程度
ルールの複雑さ:★★★★★☆
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同梱されているコンポーネント

・株価ボード
・お金 1ドル:40枚
5ドル:20枚
10ドル:30枚
20ドル:20枚
50ドル:20枚
100ドル:20枚
・情報カード:42枚
・株カード:11枚×6社
・会社タイル:6社
・ラウンド進行タイル:4枚
・勝負チップ:42枚
・株価上昇チップ:3枚
・サマリーシート:6枚
・株価ディスク:6枚
・進行表示キューブ:1個
・スタートプレイヤーマーカー:1枚
コンポーネントでこれだけ種類があると難しいのではと思われるかもしれませんが、ご心配いりません。
ポイントさえ抑えればラウンド進行タイルに従うだけでいいのでとても簡単です。
ストックホールデムのルール説明
勝利条件
最もお金を稼いだ方が勝利となります。
ゲーム準備

写真の様に配置します。
画像は4人プレイになります。
※情報カード配置エリアには各社2枚ずつ、ランダムで情報カードを表向きで配置します。

画像はスタート時の自身の手持ち(4人プレイ時のスタートプレイヤー)になります。
・お金:プレイ人数に応じた枚数
・情報カード:プレイ人数に応じた枚数
・勝負チップ:順番に応じた枚数
・サマリーシート:1枚
3人プレイの場合 4人プレイの場合 5~6人プレイの場合
お金:150ドル お金:120ドル お金:100ドル
情報カード:6枚 情報カード:5枚 情報カード:4枚
勝負チップ
スタートプレイヤーから時計回りに以下の枚数を受け取ります。
スタートプレイヤー:2枚
2、3番目:3枚
4、5番目:4枚
6番目:5枚
これで準備は終了です。
ゲームのルール

一般ルールとバリアントルールがありますが、一般ルールのみご説明させていただきます。
順番は基本的に時計回りとなります。
株価:株価ディスクが置かれているマスの価格となります。
最大値は57
最小値は1
これを超えることはありません。
お金:無限にあるものとします。
情報カード:表と裏に情報が書かれており、裏面は表の情報の一部だけ書かれてます。
表示される情報 表→数字、シンボル、裏面に表示される情報
裏→表面の数字かシンボル
特殊カード:Bull(ブル) 『10』最高値のシンボル+10
※同数値のシンボルが複数ある場合はどれを選んでも構いません。 結果は変わらないので。
Bear(ベア) 『×』数字、シンボルにもならず、Bearを除いた残りの情報カードで計算することになります。
所有情報公開:お金、株カード、勝負チップは全て公開します。
ただし、手札の情報カードは裏面のみ公開します。
ゲームの流れ

ゲームは全部で2ラウンド行い、手順は以下の通りになります。
1ラウンド
メインフェイズ
取引ステップ(数回)
・情報カード配置
・株売却
・株購入
後処理ステップ
株価決定フェイズ
情報カード公開
株価計算
準備フェイズ
2ラウンド
メインフェイズ
取引ステップ(数回)
・情報カード配置
・株売却
・株購入
後処理ステップ
株価決定フェイズ
情報カード公開
株価計算
最終決算
〈1ラウンド〉
1ラウンドは3つのフェイズに分かれ、全て終わるとラウンドが終了します。
①メインフェイズ
②株価決定フェイズ
③準備フェイズ
※2ラウンド目(最終ラウンド)では③準備フェイズは行わず、最終決算へ進みます。
メインフェイズ
メインフェイズは取引ステップと後処理ステップに分かれます。
取引ステップはプレイ人数に応じて決まった回数の手番を行います。

3人:6回
4人:5回
5~6人:4回
ラウンド進行タイルはスタートプレイヤーの手番が来るたびに進行表示キューブ右に進めます。
取引ステップ
3つの手順からなります。
1.情報カード配置
2.株売却
3.株購入
※取引ステップ中はフリーアクションを行うことができ、勝負チップを支払うことで何回でも行動できます。

1.情報カード配置
1周目では行わず、2周目からとなります。
手札の情報カードから1枚選び、裏向きのままいずれかの会社の情報カード配置エリアに置きます。
最大で5枚まで置きます。

2.株売却
所有する株を1株だけ売却できます。
売却後はその株価分のお金を受け取ります。
その会社の株価ディスクを動かし、株価を1下げます。
※株を売却しない場合は代わりに勝負チップを1枚受け取ることができます。

3.株購入
株を1株だけ購入できます。
各ラウンドの1周目は好きな会社の株を買うことができます。
2周目以降は【情報カード配置】で置いた会社の株しか買うことができません。
①買いたい株カードが会社タイルの上に存在するか確認し、1枚もなければ購入することができません。
②その会社の株価に応じた金額を銀行に支払います。
③株カードを受け取ります。
④その会社の株価を1上げ、株価ディスクを動かします。
※株の購入をしない、またはできない場合、勝負チップを1枚受け取ります。
後処理ステップ
スタートプレイヤーは進行表示キューブをラウンド進行タイルの1つ右へ動かします。
プレイ人数によって後処理ステップがない場合は株価決定フェイズへと移行します。
後処理ステップに入る段階では全てのプレイヤーの手札が1枚になっているはずです。
その後、スタートプレイヤーから順に情報カードを裏向きで配置し、各社5枚の情報カードが並んだら、後処理ステップは終了となります。
※人数によって手札が余るプレイヤーが出ますが、余った情報カードは後の準備フェイズで回収します。
株価決定フェイズ
ここで株価が決定します。
新たな株価が決まるため、株価ディスクをボードから外します。
情報カード公開
情報カード配置エリアに置かれている情報カードを表にします。

株価計算
計算は以下の手順で行います。
①基本株価:シンボルごとで数字を合計し、そのうち合計値が1番高いものを採用します。
②株価上昇チップの処理:会社タイルに株価上昇チップが置かれていた場合、株価を5上げます。
③役の判定:以下のいずれかの役を満たしている場合、役に応じて株価が上昇します。
〈シンボル役〉
・フラッシュ:株価+10
カードのシンボルが全て同じ
・4シンボル:株価+10
シンボルが4種全てある場合
※Bull、Bearの特殊カードについてはどのシンボルにも属さないため、シンボル役計算では除きます。
そのため、特殊カード+同じシンボル4枚の場合『フラッシュ』となります。
〈数字役〉
・5カード:株価+30
カードの数字が全て同じ
・4カード:株価+25
カードの数字が4枚同じ
・フルハウス:株価+20
カードの数字が3枚同じで、残りの2枚のカードの数字も同じ
・3カード:株価+10
カードの数字が3枚同じで残りの2枚のカードの数字はバラバラ
・大ストレート:株価+20
カード5枚の数字が連続している
・小ストレート:株価+10
カード4枚の数字が連続している
株価の計算は以下の式となります。
基本株価+株価上昇チップ+シンボル役1つ+数字役1つ=新たな株価
準備フェイズ
2ラウンド目の場合、準備フェイズは行わず最終決算となります。
このラウンドは次のラウンドへの準備となります。
①全ての情報カードを集め、シャッフルし、山札として置いておきます。
その後ゲーム準備同様、全ての会社の情報カード配置エリアに山札から2枚ずつ情報カードを表向きに並べます。
②ゲーム準備同様、同じ枚数引きます。
3人:6枚
4人:5枚
5~6人:4枚
③各プレイヤーは勝負チップを2枚受け取ります。
④1ラウンド目で置かれた株価上昇チップを会社タイルから外し、元の位置に置きます。
⑤進行表示キューブをラウンド進行タイルの1番左のマスに戻します。
⑥次のラウンドのスタートプレイヤーを決めます。
勝負チップの1番少ないプレイヤーがスタートプレイヤーとなり、スタートプレイヤーマーカーを受け取ります。
勝負チップの1番少ないプレイヤーが複数いる場合は、前回(1ラウンド目)のスタートプレイヤーは除き、その前回のスタートプレイヤーから時計回りで1番近いプレイヤーになります。
※株カードや株価、所持金、勝負チップはそのまま引き継ぎます。
最終決算
①会社毎に株価決定フェイズで決まった株価で清算します。
この時、売却による価格の変動はありません。
②残っている勝負チップ1枚につき1ドルを受け取ります。
以上がゲームの流れになります。
勝負チップとフリーアクション

勝負チップを使いフリーアクションが行えます。
勝負チップが支払える限り、フリーアクションは何度でも行えます。
保有可能枚数:7枚
超える場合はチップ1枚につき、代わりに1ドルを受け取る。
使用タイミング:取引ステップのみ。
自分の手番なら取引ステップ中いつでも、重複使用も可能。
フリーアクション
・1ドル得る:チップ1枚支払う
・裏向きの情報カード1枚を自分だけ見る:チップ1枚支払う
・所有する株を1枚売却:チップ2枚支払う
・好きな会社の株を1株購入:チップ3枚支払う
・好きな会社タイルの上に株価上昇チップを置く:チップ3枚支払う
※株購入や株売却の際は株価が変動するため、1株ずつ実行してください。
※すでに会社タイルに置かれた株価上昇チップを動かすことはできません。
ストックホールデムのおすすめポイント
ポーカーと株取引という異色の組み合わせ

海を舞台とした世界でポーカーの役を使いながら株価を操作するという面白さと、実際の株取引のように売買で株価が変動するところが他のボードゲームにないオリジナルの要素といえます。
ポーカー要素では自分以外のプレイヤーが出したカードはシンボルか数字のどちらかしか情報がわからないことがこのゲームを面白くしているポイントだと思います。
他のプレイヤーが置いたカードを確かめるには勝負チップを消費する必要があり、各プレイヤーが1枚づつカードを置いていくため、役が作れるがわからないところがハラハラさせます。
ちなみにポーカーの役がわからない方も安心のサマリーシート付きです。
株取引では売買する毎に−1、+1と株価が変動するため、実際の株と同様に高騰や暴落が起きるところも面白いところです。
勝負チップの使いどころ

勝負チップを支払うことでできるフリーアクションで他のプレイヤーの戦略を知るために置いたカードの確認や、株の追加購入、売却、株価上昇など選択肢が複数あるため、使いどころが大変重要となります。
1ラウンド目終了時にポーカーの役で株価が再度決定されるため、2ラウンド目からは株の売買が盛んになるため、なかなか勝負チップをもらうことができないということもあるので注意しましょう。
戦略性のあるボードゲームをしたい方にぴったり!

基本的に運要素は少なめなので、半分しかわからない情報や特殊カード、勝負チップといったものが幅広い戦略を生んでいると思うので、読み合いを楽しみたいという方には最適なボードゲームではないでしょうか。
一般ルール以外にもバリアントルールもあり、数回で飽きるということはないでしょう。
まとめ
今回ご紹介させていただいた『ストックホールデム』は海が舞台のユニークなデザインの中に、ポーカー×株取引という異色の組み合わせでありながらしっかりとしたゲーム構成となっており、ボードゲーム経験者にすごくおすすめのゲームとなります。
知的なゲームをしてる気分になれますので、ぜひ皆さんで『海のトレーダーキング』を目指してください!
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